ニセコ湯めぐり名人の心得

一、湯めぐりで地域の魅力に浸かること

 「ニセコ湯めぐり名人」とは、「別府八湯温泉道」をモデルに、ニセコ・後志(しりべし)エリアの温泉を湯めぐりし、御朱印代わりの「集湯〜印帳(しゅうゆ〜いんちょう)」にスタンプを受け、ニセコエリア最高峰の羊蹄山を冠した称号と段位を目指すもの。その目的は楽しみながら地域の魅力にとっぷりと浸かることである。

二、入浴マナーを守ること

 入門者は、入浴時のマナーを守り、気持ちの良い入浴を心掛けること。局所への掛け湯不足、場所取り、大声での仲間内会話などのマナー違反が最も忌み嫌われるものと心得よ。

三、施設スタッフや同時入浴者との親睦に努めること

 入門者は、施設スタッフへの感謝を忘れず、円満な人間関係を築き、温かな入浴の思い出作りに励むこと。可能な場合は同時入浴者とも親睦を深める事。

四、限りある地域資産に感謝すること

 入門者は、入浴施設においてその風土がもたらす限りある地域資産であることに感謝し、湯に入る喜びに浸り、資源の無駄遣いをしないこと。

五、湯の質をよくよく見極めること

 入門者は、風呂設備のみにとらわれることなく、温泉においては湯そのものの質を、味覚・触覚・嗅覚・視覚などの感覚を総動員して見極め、それぞれの湯の個性を楽しむこと。また、その楽しさをあまねく伝え、語ること。

六、体調管理に留意し余裕を持つこと

 入門者は、自身の体調管理には十分に留意し、湯あたりなど起こさぬこと。また、入浴の際には掛け湯を念入りに行うこと。湯めぐりはスポーツであるが、入浴数を競うあまり急いで無理をしたり、湯を楽しむ余裕を忘れたりすることのないように。

七、みだりに苦情を申し立てないこと

入門者は、たとえ少々のハプニングやトラブルに遭遇しても笑い飛ばすほどの度量を持つように心掛けること。所詮はおたのしみ企画である。

八、おごることなかれ

 入門者は、たとえ「ニセコ湯めぐり名人」八十八箇所をすべて制覇( 満湯成就と言う) したとしても、決しておごり高ぶることのなきよう心掛けること。賞賛に値することではあるが、ニセコ・後志(しりべし)エリアの魅力の一端にふれたに過ぎない。二回目の満湯成就を目指すか、さらなる秘湯を目指して突き進むか。そうすれば、さらに奥深いニセコ湯めぐり名人の真髄に迫ることができる、かもしれない。

以上を守れる者、入門を許可する。